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POIL UEDA/Yoshitsune (2023/2nd) (ポアル・ウエダ/France,Japan)

フランスのデュール・エ・ドゥから、見開きデジスリーヴでのリリース。ポアルはリヨン出身のグループで、アントワーヌ・アルネラ、ボリス・カソーヌ、ギレム・メイエの3人によって05年に結成されている。08年に配信のみでファースト、11年にCDと配信でセカンド・アルバムをリリース、エトロン・フー方面のお下劣さとサムラ・ママス方面のユーモラスさを掛け合わせたような、バカテクな演奏とサウンド、モンティ・パイソン方面のビザーレ&ナンセンスなヴィデオ・クリップが、一部の巷で話題となった。上田純子は東京都出身の薩摩琵琶奏者&声明者&マルチ奏者で、東京音楽大学で作曲を湯浅譲二等に、薩摩琵琶を鶴田錦史に、天台声明を海老原広伸に師事して学んだ。88年以降はオランダとスペインを拠点として活動している。本作は、23年にリリースされたポアルと上田の共演セカンド・アルバムで、メンバーは、前作と同じアルネラ、カソーヌ、メイエ、ブノワ・ルコント、上田の5人編成。「平家物語」の「九条錫杖」と「壇ノ浦」をモチーフとした22年のファーストに続き、本作では「壇ノ浦」後の義経の凋落&逃避行を描く、「船弁慶」、「吉野」、「安宅」等の能や歌舞伎をモチーフとした内容。基本的には上田の謡と声明、薩摩琵琶を軸に、ポアルの4人がキテレツなリフ&フレーズ、音、ノイズ、声などで適時絡みながら徐々にアンサンブルを整えていくスタイルは変わらず。とはいえ、特にポアル側がこのアンサンブルの絡み方のコツを掴んだのか、暴れ回り感がわりと激しく饒舌になっていて、しかし上田のセンター的存在感は揺るがずに担保されているという、けっこう圧巻の熟れ感を堪能出来る。シアトリカル・チェンバー・プログレ系としても素直にカッコよく、ハミ出し感&変態感十分の好盤と思う。素晴らしい!。

輸入盤
(Psyche/Avant-Garde,Chamber,RIO,Progressive / Digi-Sleeve CD(2022) / Dur Et Doux/France)

POIL UEDA/Yoshitsune (2023/2nd) (ポアル・ウエダ/France,Japan)

価格:

2,580円 (税込)

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POIL UEDA/Yoshitsune (2023/2nd) (ポアル・ウエダ/France,Japan)

Junko Ueda(vo,satsuma-biwa)
Boris Cassone(g,vo)
Antoine Arnera(kbd,vo)
Benoit Lecomte(ac-b)
Guilhem Meier(ds,vo)

Produced by Unknown


収録曲目
1.Kumo/雲(船弁慶) part1
2.Kumo/雲(船弁慶) part2
3.Kumo/雲(船弁慶) part3
4.Omine-San/大峰山(吉野静)
5.Yoshino/吉野(静の和歌)
6.Ataka/安宅
7.Koko/虎口 part1
8.Koko/虎口 part2

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