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ドイツのシレーナ・レコードから、デジパックでのリリース。ラバー・ティーはブレーメン出身のグループで、ヨーナス・ルスティやレンナルト・ヒンツが中心となって17年に結成されている。本作は、20年にリリースされた(只今のところ)ファースト・アルバムで、メンバーは、ルスティ、ヒンツ、ヴァネサ・グロス、マイク・シェリング、ダーヴィト・エルツマン、ヘンリ・ピンクの6人編成を基本に、曲によってクリストファー・オレシュ、アレクス・ペトラトス、ヤーコプ・ルビン、トレテンフレーク・ラッセ等が適時ゲスト参加。概ね、シンフォニック・プログレ方面のサウンドなのだが、ポスト・ロック以降のタイトなバンド感やエレクトロニクス的要素内包の当世風要素と、70年代プログレ調のジャジーな楽曲やアンバーなメロディアスさが、わりと独特のバランスで交叉。フランク・ザッパの「ウォーターメロン・イン・イースター・ヘイ」の引用(6曲目)も含め、ピンク・フロイドやPFM、キング・クリムゾン、ジェネシス辺りの抒情感を、あからさまではない形で上手く取り込んでいる印象で、さりげなく場面転換の多い凝った展開と濃密なアンサンブルは、オーソドックスにプログレ然としていて素直にカッコいい。くぐもったトーンの女性ボーカルは存外に表情も豊かで、管楽器やヴィブラフォンも交えたアレンジがよく練られていて、バンド感を担保したまま一体となって重厚な盛り上がりを見せる様は非常に見事。近年のプログレ系としては、どこかで聴いたような様式美の縮小再生産に陥っていない、けっこう文句なしの好盤と思う。素晴らしい！。
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輸入盤
(Progressive /Symphonic,Psyche / Digi-Pack CD(2020) / Sireena/German)
Vanessa Gross(vo,sax,fl)
Jonas Roustai(el-g,ac-g,12-g,effects)
Maik Scheling(el-g,effects)
Lennart Hinz(syn,p,el-p,12-g,mltrn,vocoder,effects,vo)
David Erzmann(b,sitar,effects)
Henri Pink(ds,el-ds,djembe,conga,bell,per)
Christopher Olesch(vib)
Alex Petratos(congas)
Jakob Rubin(sax)
Trotenfreak Lasse(tp)
Produced by Unknown
収録曲目
1.On Misty Mountains
2.Downstream
3.In Weeping Waters
4.The Traitor
5.Plastic Scream
6.Storm Glass
7.The Drought
8.American Dream
