UKのエソテリック・レコーディングスから、19年新規リマスターでのリシュー。音質はクリアで迫力もあってよい。ティア・ガスはスコットランドのグラスゴー出身のグループで、ザル・クレミンソン、クリス・グレン、エディー・キャンベル等が在籍していたマスタードを母体として、69年にティア・ガスに改名した。何よりセンセーショナル・アレックス・ハーヴェィ・バンド(SAHB)の前身として知られていると思う。本作は、71年にUKリーガル・ゾノフォンからリリースされたセカンド・アルバムで、メンバーは、前作からのクレミンソン、グレン、デイヴィー・バチェラーの3人に、新たにエディー・マッケンナを加えた4人編成が基本だが、曲によって元メンバーのキャンベルがゲスト参加、プロデュースはトニー・チャップマン、スリーヴ・デザインはヒプノシス。クレミンソンのブルージー&サイケなファズ・ギター、バチェラーの男臭いボーカル、グレンとエディのよくドライヴするヘヴィなリズム隊が炸裂する、素直にカッコいいB級ブルージー・ハードを展開していて、煮え切らなさのあったファーストに比べかなりストレートにハード・ロックにシフトした印象。その意味では、SAHBに自然と繋がっていく感じのサウンドで、ジェスロ・タルやプレスリーのカヴァーも交え、弾きまくるギター・ソロでガンガン盛り上がり、下品なB級リフも非常にハマっている。全体にノリのよい演奏もバンド感十分で、ハード・ロック愛好家ならまずもって楽しめるだろう好盤と思う。前述の通り、バチェラー以外の本作のメンバーに、ハーヴェイとヒューが加わる形で72年にSAHBへと発展、80年代初頭にグレンとエディーはマイケル・シェンカー・グループへ。EUプレス盤
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(Blues Hard/Heavy Blues,Psyche / Jewel-case CD(2019 Re-master) / Esoteric Recordings/UK,EU)