UKのブラウル・レコードから、18.7X13.7cmのオーバーサイズ・デジパックでのリリース。限定300枚プレス。ローラ・キャネルはノーフォーク州レイブニンガム出身のヴァイオリン&リコーダー奏者で、トラッドをモチーフとした即興演奏を中心に90年代後半からソロ活動を開始、近年はホーシズ・ブラウル、ホイッスリング・アロウ等でも活動している。本作は、20年にリリースされたローラとコメディアン&作家のスチュワート・リーとの連名アルバムで、ヴァイオリン&ボーカル、プロデュースのローラを軸に、語り&ボーカルのリー、チェロ&ボーカルのケイト・エリス、ボーカル&ハーモニウムのポリー・ライト、語り&ボーカルのジェニファー・ルーシー・アランの4人が、曲によって適時参加するスタイル。基本的には、ローラの即興ヴァイオリン曲を発展させて制作したそうで、トラッド的フレーズを現代音楽調に変容させたような、ヴァイオリン、オーヴァーボウ・ヴァイオリン、チェロのドローン感空間に、トラッド基調の美しいメロディのボーカル、イングランドやアイルランドのフォークロアをモチーフとした語りなどが交叉。全体に溢れる、静謐で引き締まったスピリチュアル感は、例えば人間の破壊によって失われゆく自然の営みなどの、取返しのつかない変化に対する警鐘のようで、シリアスさの中に浮かぶ淡い情感と郷愁感が、正しくサイケなドローン感に収束。リヴァーブ感が丁度いい塩梅のサウンドスケープも見事で心地好く、トラッド・モチーフのダーク・アンビエント系としても成立する好盤と思う。面白い!。
只今在庫切れとなってしまいました。ご予約オーダー・お問い合わせ等は、問い合わせフォームからお受けいたします。入荷見込み・時期など現在の状況を改めてお知らせいたします。
輸入盤/300枚限定プレス
(Psyche/Experimental,Trad,Drone / Oversize Digi-Pack CD(2020) / Brawl Records/UK)