(中古/USED CD)：00年のスイス・ナムケイオ・レコード盤／輸入盤・廃盤
(状態/CONDITION)：SLEEVE=A / DISC=A
ダビド・マラニャはポルトガルのフィゲイラ・ダ・フォズ出身のヴァイオリニスト兼コンポーザーで、89年に兄弟のアンドレ・マラニャと共にオッソ・エサティコを結成して活動を開始した。オッソ・エサティコの他にも、フトゥーロ・ファミリア、ストリング・セオリー、ボウリン、クリア、シラキュース・イアー等々、数多のバンドやユニットでも幅広く活動している。本作は、00年にリリースされたソロ名義アルバムで、コーティング＆3面開きデジパック仕様。メンバーは、マラニャ、マヌエル・M・モタ、パトリシア・マチャス、シマン・ヴァレラ、ジュアン・ロペシュの5人編成。モタとマチャスはオッソ・エサティコの僚友、ヴァレラも関連メンバーで、概ねオッソ・エサティコと同じエレクトロ・アコースティック方面のダーク・ドローン・サウンドを展開。ヴァイオリン、ハーモニウム、ハモンド・オルガン、弓引きダブル・ベースはほぼドローン音しか出さず、時折バスドラとギターがスローな白玉リズムやノイズ音で装飾するが、ギターもほとんどはドローン音中心で、長さとテンポが少しづつ異なるミニマリスティックなドローン・リフ＆フレーズが重層的に積み重なるアンサンブル。リフ＆フレーズは、ともすればノイズと紙一重のフラグメントだが、呪術的ながら不協和音にはならず、全体がある種のスピリチュアルさを内包した暗黒感に収束。その意味では、例えばサード・イアー・バンドのヒプノティックな催眠感に近似する印象で、妖しくて暗いがバッド・トリップにはならない、メディテーショナルなサウンドスケープとしても成立している。この線としては正しくサイケな好盤と思う。
輸入盤
(Psyche/Drone,Electro-Acoustic,Experimental / Dig-Pack CD(2000) / Namskeio Records/Switz)
