(中古/USED CD):94年のUKバックグラウンド・レコード盤/輸入盤・廃盤
(状態/CONDITION):SLEEVE=A / DISC=A
リンダ・ホイルはロンドン出身のボーカリストで、何よりアフィニティでの活動で知られていると思う。本作は71年にUKヴァーティゴからリリースされたソロ名義ファースト・アルバムで、メンバーは、ボーカルのリンダを軸に、クリス・スペディング、カール・ジェンキンス、ジェフ・クライン、ジョン・マーシャルの当時ニュークリアスの4人がバックを担当した5人編成が基本。曲によってコリン・パーブロックがピアノで適時参加、プロデュースはピート・キング。多くがリンダとジェンキンスのペンによる曲だが、1曲目はニーナ・シモン、6曲目はローラ・ニーロのカヴァーで、わりとオーソドックスなブルース・ロックと呼べるサウンドを展開。アフィニティに近似する部分も全くないわけではないが、あくまでジャジーなテイストにとどまっていて、その意味ではアフィニティやニュークリアスのようなあからさまなジャズ・ロック系のサウンドではない。明らかに主役はマギー・ベルに近いタイプのリンダのシャウト・ボーカルで、クラインとマーシャルの安定したグルーヴのリズム隊に、わりと下品な音色で弾きまくるスペディングのギターとジェンキンスのブルージーなオルガン&ピアノが絡む演奏は、ブルース・ロックの線としてノリのよいバンド感十分。ニュークリアスにボーカルが入ったようなタイプの曲も含め、全体にB級感満点だが曲がわりと真っ当にメロディアスで、アンサンブルも普通にカッコよく、ブルース・ロック&ハード・ロック愛好家ならまずもって楽しめるだろう好盤と思う。
輸入盤
(Blues&Swamp/Blues,Progressive,Jazz Rock / Jewel-case CD(1994) / Background/UK)