(中古/USED CD):00年の日本キティ・エンタープライズ/ユニバーサル盤/国内盤・廃盤
(状態/CONDITION):SLEEVE=A- (クタビレ感少々) / DISC=A
ニュークリアスは、イアン・カーがドン・レンデルとの双頭クィンテッドの後に結成したグループで、基本的にはジャズ・シーンに軸足を置いたミュージシャン達が多く参加した。グラハム・コリアー、マイク・ウエストブルック、マイケル・ギブス、キース・ティペット・グループ等のジャズ畑から、ソフト・マシーン、ギルガメッシュ、バタード・オーナメンツ、シャークス、リフ・ラフ、マーク・アーモンド、テンペスト、ブルーフォード、U.K.等々のロック畑まで、数多の関連アーティストを持つビッグ・ネームの1つ。本作は、73年にUKヴァーティゴからリリースされたフィフス・アルバム(イアン・カー・ウィズ・ニュークリアス・プラス名義)で、00年新規リマスター盤、邦題は「ラビリンス」、ストレンジ・デイズ・プレゼンツ『ブリティッシュ・ジャズ・ロック』シリーズ、ライナーは松井巧、歌詞付。メンバーは、カー、ケニー・ウィーラー、ブライアン・スミス、トニー・コー、ノーマ・ウインストン、ゴードン・ベック、デイヴ・マクレア、ロイ・バビントン、クライヴ・サッカー、トニー・レヴィン、トレヴァー・トムキンス、パディ・キングスランドの総勢12人ビッグバンド編成、ロジャー・ウェイクとカーの共同プロデュース。ノーマのスマートなボーカルをアレンジの中心に置いたメロディアスで聴きやすい曲が多く、ニュークリアスの諸作の中で最もしっとりと落ち着いた印象のサウンドかも知れない。しっとりといっても、レヴィンとサッカーのツイン・ドラムとトムキンスのパーカス、バビントンのリズム隊はわりと強力で、フェンダーとホフナーのエレピを各々使い分ける、流暢かつ涼し気なマクレアとベックのツイン・エレピのハマりもよく、カー以下4人のブラス隊も厚み十分。エレガントなノーマのシンギングを楽しめるという意味では、このバンドの1つのカラーでもあるミュディアム調ジワジワ系のアンサンブルが、非常に上手いこと当たった好盤と思う。
国内盤
(Progressive/Jazz Rock,Blues / Jewel-case CD(2000 Re-master) / Kitty Enterprises/Universal/Japan)